韓国人気芸能番組『アラフォー息子の成長日記』が斬新な企画意図から逸れ続け、視聴者から不満の声が上がっている。
番組の企画意図は本来、“芸能人の息子の日常を母が見守る”というものだった。だが、芸能人の代わりに一般人を出演させてからずいぶんと経つ。一時、高視聴率を連発していた“ミウセ”(番組の愛称)が、いつの間にここまで落ちぶれてしまったのか…。
最近恒例の姉妹
8日の“ミウセ”では、歌手のホン・ジニョン、姉で一般人のホン・ソニョン姉妹の日常が放送された。
(c)『アラフォー息子の成長日記』画面キャプチャ
この日、姉ホン・ソニョンは、体重20kg減量した記念にダイエットの秘訣を伝授するとホン・ジニョンのコーチとなり、いつものように2人は言い合いをしながらトレーニングに励む姿が映し出された。ボクシングをしている途中、2人は口論となり「もう一緒にトレーニングしない」とケンカに。
これに視聴者は
番組を見た視聴者は、ホン・ソニョンの過酷なダイエットに拍手を送る一方、彼女の強行出演を非難する声もある。週末に、それも一般人の日常を見なくてはいけないこと。また、彼女たちがトレーニングをしている姿を見て、どこから面白さと感動を感じたら良いのか、視聴者は怪訝な顔をする。
“ミウセ”を初放送からかかさず見ているという主婦の視聴者キムさんは「初期に登場していたキム・ゴンモさん、トニー・アンさん、ホ・ジウンさんら芸能人の日常を見る新鮮さが面白かった。そんな息子の姿を見守るお母様たちの反応も見る面白さがあった」とし「でも今は芸能人より一般人の出演量が多い状態。ホン・ソニョンが20kg減量しようと、200kg減量しようと視聴者には全く関係のないこと。スタッフがまともな考えを持っているのなら、企画意図に合わせた出演者をキャスティングし、番組を作っていかなくてはいけない」と指摘した。
そもそもの意図は全く違っている
(c)『アラフォー息子の成長日記』画面キャプチャ
実際、“ミウセ”公式ホームページの番組紹介を見ると「あなたは息子についてどれだけ知っていますか?」、「母がもう一度書く育児日記」という文句が書かれている。
制作陣は「今日自分の息子が誰に会って、どんな話を聞いたか、なぜ今日は表情が暗く見えるのか、また、なぜこんなに浮かれているのか、なぜこんなにも食欲旺盛なのか、休みの日はなぜこんなにも寝ていられるのか、あなたはあなたの息子についてどれだけ知っていますか?」と問いかけ、「もう一度書く育児日記“アラフォー息子の成長日記”は母が話者となり息子の日常を観察、育児日記というものを通して瞬間を記録する番組だ。まだまだ子どものような息子と、常に息子の心配をしている母の話を通し愉快で温かい笑い、胸を熱くする感動を伝える番組だ」と紹介している。
制作放棄?
言語道断といえる状況。ホン・ジニョンが“ミウセ”に出演するようになってずいぶん経つが、ホームページには変わらず“息子の日常”と謳っているまま。“育児日記”はおろか、毎回息子の奇怪な行動を見る母らは顔をしかめるのが常となった。ここまでくると、制作陣の職務放棄に他ならない。あんなに強調していた“温かい笑いと胸を熱くする感動”はどこを探せばあるのか分からないほど。
視聴者の支持で長く番組がロングランをしているのであれば、それに合う良質なコンテンツで応えるのは制作陣の責務ではないか。企画意図とは全く違う一般人のキャスティング、広告収益を拡大するための3分割編成という小細工まで。本気でお茶の間の“みにくいアヒルの子”になりたいのだろうか。
(c)スポーツワールド