あらすじ
2009年、希望を探す私たちの物語。
―9歳のスンユンの教育のため最善を尽くしたいスンユンの母。
同級生の子と比べるともっと塾に通わせるべきではないかと悩むのだが、一方でまだ幼い息子を責め立てる妻に呆れるスンユンの父。だが彼も時折スンユンと遊んであげる以外、特別な方法はなく現実に息がつまる思いだった。
―ベジタリアンで酒も飲めない新入社員ジュフンは、自身を変わり者と考える会社の先輩との毎日が息苦しかった。同期のミソンも会社の廊下で喫煙していることが見つかってから、先輩らとの関係が気まずくなったという。
―子どもと妻のいない日常が寂しいが、彼らのために家を守っているクォン課長。偶然会った娘の友人から、この寂しい生活がうらやましいと言われ、子供のためにもっと耐えなくてはいけないと今日も自分を奮い立たせていた。
―遅い年齢で勇気を出して運転免許証を取得した日、車を売ってしまった夫を見てこれ以上権威的でしかない夫を受け入れられないと決心したソン女史。彼女の離婚要求に困惑し、再び一人で生きていくことが心配でもあるクォン先生。だが50年以上守ってきた自尊心を折ることもできず…。
私たちの周りでよくありそうな話を、共感できるよう描きながら違いを認められる社会を望む映画『飛べ、ペンギン』は私たち全員の今日の問題を温かく、愉快な笑いで描く。