あらすじ
法匪(ほうひ)。それは法律を詭弁的に解釈し、自分に都合のいい結果を得ようと悪事を働く者のこと。
ソウル鍾路(チョンノ)警察の刑事課係長シン・ヨンジュ(イ・ボヨン)は、警察署の前で立ち尽くした。実の父シン・チャンホ(カン・シニル)が、殺人容疑で逮捕されたのだ。現実を受け入れることのできないヨンジュだったが、彼女は決心した。今すぐに父の汚名を雪がなければならない。これは、冤罪なのだから。
事件を担当するソウル地方裁判所判事のイ・ドンジュン(イ・サンユン)と接触する機会を得たヨンジュは、すぐさま彼に助けを求めた。「シン・チャンホさんを助けるには、証拠が必要です。彼を無罪だと証明する確たる証拠があれば、目をそむけません。約束します」イ・ドンジュンの言葉を信じ、何が何でも証拠を得るために走るヨンジュ。
だが、イ・ドンジュンはすでに法匪らの手の中だった…。彼は、数百人の弁護士と百余名の顧問を率いる法律会社「テベク」の代表チェ・イルファン(キム・ガプス)から、判決のねつ造を指示されていたのだ。一方ヨンジュは、遂に父の無罪の証拠となる音声ファイルが録音された携帯電話を手にした。危険を顧みず暴力団の元に身を投じ、やっとのことで掴んだ重要な証拠だ。
しかし公判当日、シン・チャンホに下されたのは、懲役15年の判決。イ・ドンジュンは、チェ・イルファンの度重なる圧力と脅迫に屈してしまったのだった。更にヨンジュは、不法に証拠を習得した容疑で警察の職から降ろされてしまう…。
黒幕の存在を確信して激怒したヨンジュは、再度イ・ドンジュンに接触。酒に酔ったところをホテルに誘い、一晩を過ごした。ベッドから起き上がったイ・ドンジュを見下ろして、ヨンジュは言い放った。「判事ともあろう者が、罪を軽くするよう訴える被告の娘を誘いこんでレイプするなんて…一体この後どうなってしまうのかしらね?」
イ・ドンジュンの籠絡。これは、政財界にはびこる法匪への復讐の第一歩だ。