あらすじ
時は朝鮮王朝時代。清渓川(チョンゲチョン)の周辺には、乾季にも水が減らない泉がいくつか存在していた。その泉にはそれぞれに所有者がおり、彼らを束ねる「辺首会」と呼ばれる組織により水は徹底的に管理され、搾取され続ける農民は疲弊を極めていた…。
王(キム・ミョンス)は、王子が生まれるのを今か今かと待っていた。“戌の刻に生まれれば、農民を救う君主となる”。古くからの言い伝えだ。王子は、戌の刻に生まれた。
この知らせを聞いた辺首会の頭・デモク(ホ・ジュノ)は、王子を盾に朝鮮の水を要求した。王は激怒して拒否。王子の背中に虎の血で守りの印を書いてやろうとした。
しかし辺首会はこの血に細工を施し、毒に変えてしまう。毒を塗られた王子は中毒症状を起こし、側近のウボ(パク・チョルミン)がこの治療に当たった。
デモクが解毒剤を所有していることを知った王は、朝鮮の水の一部と解毒剤との交換条件を出す。だが欲深いデモクは、王子を辺首会に入会させろと更なる要求をしてきた。背に腹はかえられず、王はこの要求を飲んだ。
死に瀕していた王子は、解毒剤を飲み回復。辺首会の勢力拡大を危惧した王は、彼らから息子を守るため、「王子は毒により顔が腐り落ちた」と全土に伝える。王はこれ以降、誰にも息子の顔は見せず、顔を見てしまった者がいれば、容赦なく殺していった…。
そして、14年後。
王子イソン(ユ・スンホ)は苦しんでいた。王子という責任感の重さ、理解しがたい政治、広くがらんとした冷たい王宮。そして何より、この仮面。
なぜ自分は仮面をして生きなければならないのだろうか?何度聞こうが、父はこう繰り返す。「時期が来たら教えよう。これ以上何も聞くでない」イソンは決意する。この仮面の理由を、意味を、自ら調査し始めた。
王室の記録を探す最中、イソンは自身が当時、原因不明の病を患ったという記述を発見。原因不明の病?王宮の医者ではなく“ウボ”という者を呼んだ?王宮では聞いたことのない名だが…。
真相を突き止めるため、イソンは生まれて初めて仮面をはずし、王宮を抜け出した…!