Q:ご挨拶をお願いします。
監督「時差ボケの克服に失敗してしまい一睡もできていないので、しどろもどろになるかもしれませんが、ご了承ください(笑)」
タン・ウェイ「タン・ウェイです。お会いできて嬉しいです」
パク・ヘイル「コロナ禍は撮影ばかりしていたのですが、ついに公開することになり、皆さんにお会いできて嬉しいです」
Q:「カンヌ国際映画祭」では3度目の受賞ですが、「第75回カンヌ国際映画祭」で監督賞を受賞した感想を聞かせてください。
監督「これまでは賞状しかなかったのですが、今年からトロフィーをもらえるようになってうれしかったです(笑)。3度目の受賞ということより、韓国の方がどう見てくださるのかが一番重要だと思っています。この映画はこれまでの作品より、韓国人だけが理解できる部分が多いので。特にタン・ウェイさんの韓国語のセリフも特別です。受賞よりも韓国の方がどう見てくださるのかが気になり、緊張しています」
Q:パク・ヘイルさん、タン・ウェイさん、カンヌ国際映画祭に参加した感想を聞かせてください。
タン・ウェイ「久しぶりに大勢の人が集まって映画を楽しめたことが一番印象に残っています。日差しがとても輝いていて、熱気がすごかったです。久しぶりに監督とパク・ヘイルさんと会えたのも嬉しかったです」
パク・ヘイル「映画を通して観客の方と会うのが久しぶりだったので嬉しかったです。カンヌ国際映画祭は初めての参加だったのですが、監督とタン・ウェイさんと一緒だったのでさらに嬉しかったです。多くの方に歓迎され、映画を愛する心を感じることができてすごく楽しかったです」
Q:監督、この映画を作り始めたきっかけを聞かせてください。
監督「高校時代に10巻シリーズ中の1巻を読んでいたスウェーデンの推理小説『マルティン・ベック』を、3、4年前に全部読みました。マルティン・ベックのような思いやりのある紳士的な刑事が出る映画を作りたいと思って、チョン・ソギョン作家に『こういう人物が出る作品を作ってみましょう。例えば、パク・ヘイルさんだとしましょう』と言いました。僕はもしその俳優さんがキャスティングを断って来たらどうしようという不安があるので、特定の俳優さんを念頭に置いてシナリオを書くことはないのですが、当時は実際にパク・ヘイルさんをキャスティングするとは思わずただ作家に与えるイメージとして出しました。それで役名も“ヘイル”さんにちなんで“ヘジュン”にしました。
あと、チョン・フニさんのデビュー曲『霧』が大好きなのですが、ソン・チャンシクさんも歌っていました。チョン・フニさんバージョンの『霧』と、ソン・チャンシクさんバージョンの『霧』を合わせた作品を作りたいけど、そうするにはロマンスしかないと思いました。
刑事の物語とロマンスを合わせて一つの作品を作ってみようということになり、刑事が出るロマンスになりました。作家さんに『女性キャラクターは中国人にしましょう』と提案されて、『どうして?』と聞いたら、『そうするとタン・ウェイさんをキャスティングできるので』と言われました。作家さんと初めてのミーティングでここまで決め、どんどん発展していきました」
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