19日に放送が終了した、韓国のオーディション番組『PRODUCE X 101』で一番大変だった人は、誰が何と言おうとイ・ドンウクだった。
『PRODUCE X 101』とは
(c)Mnet韓国オーディション番組『PRODUCE 101』シリーズの4番目で、“国民プロデューサー”と呼ばれる視聴者の投票によって11人のアイドルグループを作る番組だ。
番組のタイトル「X」は「Xtension」を意味し、拡張を意味する英単語「extension」に着目。練習生たちが持っている未知なる成長の可能性をグローバルに拡大するという企画意図を反映したものだという。
イ・ドンウクについて
今回、“国民プロデューサー代表”となったイ・ドンウクは、ドラマ『ホテルキング』、『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』などで知られる俳優。
これまでの“国民プロデューサー代表”は、才能豊かなチャン・グンソク、アジアの星BoA、万能エンターテイナーイ・スンギらが務め、彼らとは違って“俳優”のイメージが強いイ・ドンウクに、視聴者からは“うまくやり遂げられるのか”という不安の方が大きかったのが事実だ。
だが、その不安は1話ですでに払拭された。
常に練習生の立場で
彼は1話で「国民プロデューサーという座のオファーをいただき、歌手でもないため悩みましたが、デビュー前を思い出しました。僕も練習生の時期がありましたし、その思いを共感できると思い、出演を決めました」と語った。
審査するたび、歌手ではないが専門家にも劣らない目のつけところで練習生の足りない点を指摘。100%実力を出し切れない練習生には機会を与え、可能性のある練習生には基準を崩してA等級を与えた。さらに、それぞれのトレーナーの意見をまとめることも彼の役目だった。
イ・ドンウクは毎話、心からのアドバイスで練習生の胸に語りかけた。順位発表を終えるといつも目を潤ませていたのは、夢に向かって走ってきた練習生をそばで見守ってきたから。脱落してしまった練習生は心から慰め、合格はしたものの順位が下がってしまった練習生には自分なりのアドバイスを送り、感動を倍増させた。
涙を流さない練習生たちには「涙を我慢することも良い事。だけど、泣くのも良い事。辛ければ泣いていいし、頼ってもいい。一緒に分け合っていいんだよ。一人で全てを抱え込んで隠そうとしなくても良いと思う。それに、泣いても良い年齢だよ」と慰めた。
(c)画面キャプチャ
彼の真価が光ったのは生放送だった。シーズン史上最長の4時間を超える生放送を事故なく、落ち着いて進行したことはもちろん、練習生1人1人を真心で慰める姿も大きな感動を呼び、後半へ向かうほど感情移入するその姿に、視聴者にも感動が伝達した。
生放送が終わった後、ステージに座る彼の姿からは、その複雑な心境を読み取ることができた…。
最終回を終え、同番組から新たに誕生したグループは「X1」に。イ・ドンウクの役目も終わり、次はグループとしての活躍に期待していきたい。