あらすじ
ジョンイ(ムン・グニョン)は天性の優れた五感を持ち、それを陶磁器づくりに活かす術を知っていた。
目で器の品格を見極め、鼻で陶磁器づくりに必要な土を探す。そして唇では釉薬を味わい、耳では焼き具合を決める日の動きを聞き分けた。さらに繊細な手でろくろの上に置かれた粘土を形作っていく。
幼い頃からその才能を開花させたジョンイだったが、当時女性が陶工になるのは難しかった。
ある日、父ウルダム(イ・ジョンウォン)はかねてからライバルだった沙器匠イ・ガンチョン(チャン・グァンリョル)の企てにより、自分の目の前で命を落としてしまった。このことをきっかけに、チョンイは朝鮮最高の陶工となり父の恨みを晴らして果たせなかった夢を叶えようと決意する。
そんなジョンイをそばで見守るのは、母を知らずして育った彼女の兄のような存在テド(キム・ボム)。
両親が営む居酒屋業を手伝いながら、武芸に励み、さらにジョンイのために奔走する毎日だ。彼女への思いが愛とは知らずに、いつも一緒に行動する。
一方、朝鮮の第15代王・光海(クァンヘ)(イ・サンユン)は幼い頃から王としての資質がありながら、腹違いの弟に注がれる父・宣祖の愛、そして先を行く実兄・臨海に、文武を学ぼうとも、人格を磨こうとも自分の害になってしまうことを悟る。そして父と出かけた狩りで、ジョンイと出会い、淡い恋心を抱くようになった。
父の死を乗り越えたジョンイは、宮中の陶磁器を作る分院で陶工になるための修行を積むことになる。テドはジョンイに会うためには、光海のそばにいなければと考え、彼の影のように付き従うことにする。そこで次第に光海がジョンイに抱く気持ちに気づきはじめるのだった…。