あらすじ
駿馬が鳴いた夜に生まれた子供はのちに立派な大将となり、つらい境遇にあえぐ百姓を救うという言い伝えがある。
雷鳴がとどろく豪雨の夜、同じ村、同じ日、同じ時刻に2人の男児が生まれた。
1人は両班※キム・ジンサ(チェ・ジョンファン)の長男。
もう1人は奴婢マクスン(ユン・ユソン)の息子。子供の父親はおらず、乞食が集まる集落で息子チョンドゥンを産んだ。
キム・ジンサの妻は難産のすえに長男キドンを生んだあと他界し、ジンサはキドンの乳母を探す。
そこに、男児を出産したばかりの奴婢がいるという知らせを聞いてマクスンを呼び寄せ、マクスンは生後間もないチョンドゥンを置いてジンサ家に乳母として入る。
数日後、数十人の乞食をたばねるセドル(イ・ムンシク)がマクスンの息子チョンドゥンを引き連れて屋敷へと入り、ジンサの長男キドンとマクスンの息子チョンドゥンを入れ替える。
こうして、正反対の身分をもって生まれた子供の運命は一夜にして逆転した。
貴族階級から両親がいない乞食になったチョンドゥン(チョン・ジョンミョン)は、人々から蔑まれ、劣悪な環境で育っても勉学への情熱を持ちつづけ、書堂※2の裏でこっそり勉強するという日々を送っていた。
奴婢から両班の息子になったキドン(イ・サンユン)はというと、何不自由なく育ち、勉強をさぼっては狩りやケンカに明け暮れていた。
ある日、書堂に遅刻したキドンは裏口にまわって入ろうとしたところで、こっそり勉強していたチョンドゥンと鉢合わせる。
身分が入れ替わった2人が初めて対面した瞬間だった。
その後、チョンドゥンとキドンは出生の秘密を知らないまま、身分の差を越えた"チャクペ(相棒)"の約束を交わすのだが…。
義賊となったチョンドゥンは、金と権力が蔓延した世の中を変えることができるのか?キドンとの因縁は?
貧しくも善良に暮らす奴婢や乞食、百姓、商人…疎外された人々の人生と愛を描いた伝統時代劇!
※両班(ヤンバン):朝鮮時代の支配階級
※2書堂(ソダン):朝鮮時代の私塾