Q:キム・ユンソクさん、これまでと違った刑事を演じる上で演技的にどんな違いがありましたか?難しかったことがあれば教えてください。
キム・ユンソク「自分なりに作戦を立てて犯人に会うんです。もっと情報を得るために、すでに捕まっている犯人に面会に行き、見方によれば友達のように彼の話を聞いてあげます。相槌を打ったり苦情を聞いてあげたり、領置金を渡したりします。刑事としての鋭くて鋭敏な姿は隠し、カウンセラーのような姿で接します。そうやって得た情報を基に従ってみても結局は嘘だったりして、刑事として信念が揺れてしまいそうですが、冷徹な理性で捜査していく姿はこれまでどの作品でも見たことがなかったです。大変そうだけど、ユニークな魅力を感じ、惹かれました」
Q:チュ・ジフンさん、実際の事件をモチーフにした演技をする上でどんな準備をされましたか?
チュ・ジフン「一人で考え込んで何かを作り出すより、作家に頼る部分が多いです。監督はこの作品を6年も準備してきたので、ほかに資料などを探す必要がないほどすごく詳しく説明してくれました。
実在した人物を演じることに対しては、やはりプレッシャーがありました。撮影の前日に予習をし、撮影日は現場に早く行って練習しながら、現場での生の感じを生かしながら演じようとしました。刑事さんが現場に来る日は緊張しました。なんだか裸になった気分で、恥かしかったです。その恥ずかしさを持ったまま演じていたら鍛えられていく感じがしました。刑事さんの『実在の人物とすごく似ている』という言葉に力を得ました。
方言の練習をして一か月が経ち、ある程度自信が付いたとき、クァク・ギョンテク監督から『これからだ』と言われました(笑)。『今の段階は、高等教育を受けて人間関係も良い人の口調だ。このキャラクターはちゃんとした教育を受けず、お金のために船に乗って、人間関係もよくない人だから』と言われました。僕の方言には密陽(ミリャン)など、いろんな地方の色が混ざっています」